「荒神社」は「須佐之男(スサノオ)神社」です。
須佐之男命は一般的には「荒ぶる神」として、知られています。
しかしヤマタノオロチの伝説では厄災を退ける存在です。
世の災は「荒魂」が活発になられたとき起こると考えられていたため、鎮まりいただくために祭があるといっても過言ではないでしょう。
事実、祝詞には畏敬(恐れつつも、敬う)を意味する言葉が頻繁に使われます。
ですから神職の間では祭において決してやってはならないことは、神に対する「欠礼」だとされています。故に作法も細かく定められています。
「バチが当たる」の意味することは、この「欠礼」に対する災のことでしょう。
須佐之男命は備後地方の場合どちらかといえば、蘇民将来の伝説(熊野神社信仰に通じるとも云われています。)により、先ほども述べましたように鎮まりいただくことで「厄災除」の意味合いが強いのではないかと思います。
五穀豊穣の主神は天照大御神(アマテラスオオミカミ)であり豊受姫大神(トヨウケヒメノオオカミ)が一般的ですが、「災い転じて福と成す」の言葉どおり、須佐之男神社の性格も「五穀豊穣」つながらないわけではありませんし、日本人は結構ポジティブに物を考えますので、 農作物に危害が無く今年もよく実ること又は収穫があったことに対して祭り!
という考え方も誤りではないでしょう。
以上 2008.10 調査
神事およびイベント
3日(土) 17:00〜宵宮(よいみや)及び神輿出御
芸能祭(因島水軍太鼓,小学生の合唱,カラオケ),甘酒接待
4日(日)11:15〜大祭及び神輿巡幸及び神輿還幸
神楽(高須の太田神楽),お茶席
(大神輿巡幸は13:00〜19:00頃の予定)
「おはけ祭」(市の無形文化財であり、この年の吉凶を占う特殊神事)
10月1日[旧暦8月13日] 9:00〜 「おはけ巻き」
10月4日[旧暦8月16日] 9:00〜 「おはけ解き」
の神事を行ないます。
※おはけ祭は古来より当地に伝わる古い型式の祭です。
かつて神殿がなかった頃の祭祀の形態を今に伝えていると謂われています。